櫻水晶

大分県 尾平鉱山 ハジカミ8番坑から産出した水晶の断面に桜の花のような模様が現れる水晶が見つかりました。

その構造を解析した研究者たちはこの構造を「櫻構造」と命名しました。

 

大きい結晶は少いようで、今手元にあるものは高さ3㎝足らずのものがほとんどです。尾平鉱山は既に閉山しており立地入りはできません。手元にある結晶は櫻構造を解析した研究者の方々より分けていただいたものです。

 

写真の水晶結晶の白濁した部分をc軸と垂直に切断すると、次の写真のように6方向に延びる白濁した部分が見られます。この部分にはブラジル双晶ラメラが多くみられ、中心から稜線に沿って伸びる透明な部分はc軸を共有して成長したドフィーネ式双晶の領域であることがわかりました。

偏光板を通して見ると、ブラジル双晶ラメラの部分が黒く見えます。